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マジシャン ザ ルイズ 進む マジシャン ザ ルイズ (1)堅牢なる監獄チェルノボーグ チェルノボーグ監獄。 トリステイン城下において、最も厳重な警備と監視が行われている犯罪者の収容施設。 今、土くれのフーケはそこにいた。 「土くれのフーケ!裁判は来週中に行われる予定だ。 お前もチェルノボーグ監獄の噂くらいは知っているだろう。 妙な気など起こさず大人しくしていることだ!」 「……杖が無くちゃ、何も出来ないわよ」 看守に返すフーケの口調も何処か弱々しい。 ベットで横になる、その頭に過ぎるのは先ほど自分が言った言葉だった。 (杖が無くちゃ、魔法は使えないわよ……なのに、なぜあの男は使えたの?) 脳裏に過ぎるのは、この場所に来る直接の原因となった男の姿。 あの時、ウルザは確かに背にした杖を地面に捨てていた。 その上で、徒手のまま呪文を唱え、フーケの手の中にあった『禁断の剣』を破壊したのだ。 (まさか、別の杖を隠し持っていたの?………いいえ、違う、そんな仕草は無かった。では奇術?呪文を唱えるようにして、剣に細工して破壊した?) これならば有り得そうな話である。 しかし、彼女の直感は、あの時ウルザが魔法を使ったと感じている。 フーケは自らの感じたことを蔑ろにしない。これまで、それに何度も命を助けられ、盗賊となった後も自分を良く助けてくれている。 人間の直感は、時に冷静な思考よりも、的を射た回答を導き出す。 彼女はそれを経験から学んでいた。 「ああ、もう分からないことだらけねっ! 大体何なのよあの爺さん。 メイジの癖に両手に剣を持ってゴーレムと戦ったり、変なもの呼び出したり。 歳とは思えないほどすばしっこかったり、最後は別の世界がどうとか……全然、意味わかんないわ」 「何が、分からないのかな?土くれ」 「っ!!!」 自分の考えに没頭しすぎていたのだろうか、気付いた時には、牢の前には影一つ。 長身をローブで覆っている、手には杖、顔は白い仮面で分からない。 「警備厳重なチェルノボーグ監獄まで来ていただいて残念ですけど、ここには客人をもてなすような気の利いたようなものはございませんの」 「では、そのように不便なところから出たいとは思わんかね?マチルダ・オブ・サウスゴータ」 「!」 再びフーケの絶句。 かつての自分の名前を知る人間が、なぜトリステインに?そして、知っているならなおさら、何の為にこんなところに? 「あんた………何者?」 「我々は国の将来を憂い、国境を越えて繋がった貴族達の連盟」 「まさか…王家に楯突く気?正気じゃないわ」 「………その通り、我々の目的は革命だ。 無能なアルビオン王家は近く倒れる。 そして我々の手でハルケギニアは統一され、エルフどもから始祖ブリミルの光臨せし『聖地』を回復するのだ」 「………で、ご大層な理想を掲げるお貴族様達が、こそ泥風情に何の用かしら」 「我々は優秀な同士が一人でも多く欲しい、協力してくれないかね?」 「………断ることなんて出来ないんでしょ……わかったわ、協力する」 「さすが土くれ、分かってくれたか」 「それで、あんた達の連盟とやらはなんて言うのかしら?」 「レコン・キスタ」 小船の上、小さなルイズが膝を抱えて丸くなっている。 ―――上の二人のお嬢様はあんなに魔法がおできになるっていうのに…… ―――ルイズお嬢様は難儀ねぇ ―――まったくね貴族なのに ―――魔法が使えないなんてね 水に浮かぶ小船、そこはルイズのたった一つの安らげる聖地。 「お父さまは毎日お忙しくしているし…お母様もお話してくださるのは魔法のことだけ… お姉さま方はお勉強ばかりで、相手にしてくださらない… 私はここで…一人ぼっち…」 ―――ルイズ、どうしたんだい? 「え!?」 驚いて顔を上げるルイズ、そこには何処か懐かしい、見覚えのある青年の姿。 「泣いているのかい?」 「―――子爵さまっ!」 慌てて起き上がり、身だしなみを整えるルイズ。 子爵と呼ばれた男は、記憶のまま、柔らかな微笑みで少女を見守っている。 「い、いらしてたの?」 「ああ、君のお父上に呼ばれたのさ。あの話のことでね」 「あの話…って、いやですわ、子爵様ったら」 「ははは、ルイズ、僕の小さなルイズ…君は僕が嫌いなのかい?」 「そ、そんなことはありませんわ…でも、私はまだ小さいし、よく分かりません…」 頬を染めるルイズ、そこへ手を差し伸べる青年。 「行こうかルイズ、晩餐会が始まるよ。きっと皆待っている」 「―――でも」 やさしい目のまま、語りかける子爵。 「また怒られたんだね? 安心して…ぼくから、母上にとりなしてあげるよ。 ほら、掴まって、ミ・レディ」 「はい…!」 突然の風。 子爵の帽子が空を舞う。 髪を押さえて伏せていたルイズが、面を上げるとそこには子爵の姿は無い。 「おいで、私が君を導いてあげよう、ミス・ルイズ」 手を差し伸べている白い髭を生やした色眼鏡の男、ウルザ。 「―――――――っ!!!!」 ばね仕掛けの人形のように、ベットから飛び起きるルイズ。 ここはトリステイン魔法学院、ルイズの自室。 暗い闇夜、煌く星々。窓の外は今が夜であることを示している。 「………夢?」 「今日は随分と早起きではないかね、ミス・ルイズ」 部屋の隅の机、振り返ることもせずにウルザ。 「今しばらくの間、寝ているといい。朝になれば私が起こそう」 「……ミスタ・ウルザ、あなたは寝ないの?」 「………もう暫くしたら、眠ることにするよ」 チェルノボーグ監獄には、脱獄を成功させたものは誰一人として収監されていない ――――チェルノボーグの監視者 マジシャン ザ ルイズ 進む
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爆発自体については、おとーさんは平気でしたが使い魔たちが混乱して暴れています。 「し――― 静かに、娘が起きてしまいます」 おとーさんの電波な言葉で使い魔達は一応落ち着きました。 おとーさんが辺りを見回すと爆発のせいで木っ端や何かの破片が散乱しています。 咳き込みながら生徒たちは机の下から出てきます。 殆どの生徒は無事のようでしたが、逃げ遅れたのか一人の太った生徒が教室の隅でのびていました。 ルイズの方を見ると服はボロボロで全身煤だらけになっています。 「ちょっと失敗しちゃった」 煤を手で払いながらルイズはそう言いますが、生徒からは非難ごうごうです。 シュルヴルーズは最後の気力を振り絞りルイズに教室の掃除と今日一日魔法の使用を禁ずる事を言い渡して そのまま気絶しました。ルイズは元々魔法が使えないのであまり意味はありませんが。 爆発のせいで今日の授業が中止になったので生徒たちはそれぞれの部屋に帰りました。 教室にはおとーさんとルイズの二人だけが残り、爆発の後片付けをおとーさんがしています。 ルイズは机の上に座ってその様子を見ていました。本来ならばルイズが片付けをしなければならないのですが、 私の使い魔だからとおとーさんに押し付けたのでした。 「・・・・また・・失敗した・・・ 」 おとーさんは掃除の手を止め、呟くルイズを見ました。 「いっつも失敗するの。簡単なコモンマジックも使えないの。魔法成功率ゼロ、だから『ゼロのルイズ』ってみんなバカにするの・・・・」 ルイズの肩が小さく小刻みに震えているのがわかります。 おとーさんは知りませんが小さい頃からルイズは貴族の三女として厳しく育てられてきました。 無論そのこと自体はごく普通なことなのですが、ルイズは魔法が使えないため人一倍厳しく育てられました。 ルイズ自身も人の何倍も努力して魔法が使えるように頑張りました。 それは、トリステイン魔法学院入ってからも続けてきました。ですが、どう頑張っても魔法を使うことが出来ませんでした。 その為、学院の生徒から馬鹿にされ平民からも表立ってではありませんが陰で馬鹿にされていました。 貴族としてその事は恥辱でした。また、使えない自分自身にも嫌悪感をつのらせていました。 「・・・サモン・サーヴァントが成功して・・・ おとーさんを使い魔に出来たから・・・ 魔法が使えると思ったのに・・・ なのに・・・」 ふいにルイズは優しく抱きしめられました。吃驚して顔をあげると抱きしめているのはおとーさんでした。 「ちょ、ちょっと、おとーさん何やって・・・」 ルイズがそう言うと今度は頭を撫で始めました。無言でしたがそれはそれはとても優しく。 そうこうしているとルイズの肩がまた小刻みに震え始めました。 「こここ、子ども扱いしないでよ!!!」 ルイズはそう言うとおとーさんから離れ教室の出口まで駆け出しました 「もう、おとーさんの今日の食事抜き!!」 そう一言残してルイズは教室から出て行きました。 おとーさんはしょんぼりした感じでまた教室の掃除を始めました。 おとーさんの掃除が終わったのは正午を少し過ぎたころでした。 ルイズの部屋に帰ろうとしていましたが、今朝の洗濯物の事を思い出してシエスタの所へ行く事にしました。 洗濯場へ向かっていたおとーさんでしたが、美味しそうな臭いがしてきたのでついついそちらの方へ行ってしまいました。 食堂に着いたおとーさんでしたがルイズから「食事抜き!!」を言われたのを思い出してしまいました。 おとーさんはその場で涎をたらしてぼーっとしていました。 シエスタは食堂の外にいるおとーさんに気がついて近づいてきました。 「使い魔さん。お洗濯物出来上がっているので食事の後で渡しますね~って え? 食事抜きなのですか???」 シエスタは少し考えた後 「ちょっとこっちへ来てください」 と、おとーさんを厨房の方へと連れて行きました。 「余り物で作った賄いのシチューなのですけど、良かったら食べてくださいね」 おとーさんはシチューを頂きました。賄いという事でしたが、朝食べた質素な食事に比べたら遥かに豪華でした。そしてそれはとても美味しいものでした 「美味しかったですか? よかった~。食事抜きの時はいつでも言ってくださいね。 え? 仕事を手伝いたい? じゃぁ、このデザートを配って・・・」 デザートを手にとってシエスタはおとーさんを振り返りました。そこにはメイド服姿のおとーさんが居ました。 「あ、あはは・・・・ 別に服まで着なくてもいいですよ」 シエスタは引きつった笑いでおとーさんにそう言うと、メイド服を脱がせて改めておとーさんに手伝ってもらうことにしました。 (私、なんかとんでもない事お願いしたんじゃ・・・) シエスタはちょっと不安を覚えました・・・・
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【名前】 ルイズ へっぽこポケモン 【タイプ】 ノーマル/エスパー 【特性】 ゆうばく 【技:ねんりき、なきごえ】 【ステータス】 こうげきE ぼうぎょC とくこうB とくぼうB すばやさC 【備考】 東方のアリスと並び、やる夫の手持ちの可能性があったポケモン。 アリスと違い、こちらはまだ誰かの手持ちとしての登場もしていない(第七スレ目現在) 進化形がこの後出ないとも限らないので、ページを追加 AAすら登場していないので、この扱いです
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戻る マジシャン ザ ルイズ 進む マジシャン ザ ルイズ (5)灰毛の誓い 「決闘だっ!!」 食堂にギーシュの絶叫がこだまする。 「いいかっ!貴様!貴族に逆らったことを後悔させてやる!」 ギーシュがシエスタの横の平民を指差して叫んでいる。 シエスタも、平民の男も、すっかり顔を青くしてガタガタと震えている。 ハルケギニアでは貴族は絶対、平民がそれに逆らうなど許されないのだ。 「待ちたまえ」 ギーシュがギ、ギ、ギと首を背後へと向ける。 そこにいたのは杖を持ち、色眼鏡をつけた髭のメイジ。 ゼロのルイズの使い魔、得体の知れないメイジ、ウルザの姿であった。 「その決闘、私が代わりに引き受けよう。」 哀れギーシュ、彼は今ヴェストリの広場でトライアングルメイジと目される男の前に立たされている。 周囲からは野次馬が集まり、遠巻きに眺めている。 当のギーシュはなぜこのようなことになったか分からないという風体である。 自分はシエスタのしたことの八つ当たりを平民にしようとしただけなのに……なぜこんなアブなそうな男の前に立たされているのだろう。 呆然としているのはギーシュだけではない、もう片方の決闘の当事者の保護者(?)であるルイズもであった。 「な、な、な、なんでこんなことになっているのよ!?」 「ふむ…話せば長いのだがね、少々迷惑をかけた者―――彼女だ、そのお詫びに彼女が被る筈だった泥を私が被ったということになる」 「まあいいわまあいいわまあいいわ!でも貴族同士の決闘は禁止されているのよ!」 「そうなのかね?私も記憶が曖昧なものでね、そういったことは分からなかったのだ。 それに、その法は私のように本当に貴族であるか分からない者にまで適用されるのかな?」 「そ、それはそうだけど………でもきっと、オールド・オスマンがお止めになるわ!」 「では、オスマン氏が止めるならば、決闘は取りやめよう」 その頃、院長室ではオスマンとロングビルが広場での騒ぎを眺めていた。 「オールド・オスマン、あのような決闘、お止めにならないのですか?」 「貴族同士の決闘なら兎も角、彼はメイジではあるがはっきりとした素性は分からない。そのような者との決闘は禁じられておらんからなぁ。」 「学院長がそう仰るのでしたら………」 ロングビルがオスマンの姿を確認する、そこにいるのはいつものオスマンに見える。 しかし、その瞳が何かに駆り立てられたように使い魔のメイジを見ていることに、疑念の感じずにはいられなかった。 「ちょっとぉ!オールド・オスマンは何をしてるのよ!何で止めに来ないのよっ!!」 オールド・オスマンの制止が無いまま、ギーシュが指定していた時間が直ぐそばまで迫っていた。 ギーシュの顔色は青を通り越して土気色である。 彼としても、こんな決闘はオスマンが認めないと思っていたのだ。 「さて、時間だ」 「ま!待ちなさい!」 長身のウルザの前に小柄なルイズが手を広げて立ちふさがる。 「一つだけ、一つだけ約束して頂戴っ!」 「おおっ!ルイズっ!君は分かってくれるんだね!今まで君の愛に気付かなくて御免よハニーっ!愛してるっ!」 ルイズが助けてくれると思ったギーシュは感動と彼女の愛の強さに痙攣してしまうのだった。 「ギーシュの命だけは助けてあげて頂戴!あとスプラッタみたいのも禁止!」 「へっ?」 「手加減か………得意ではないが、主人の命令だ、心得た。」 そうして決闘は始まってしまったのだった。 杖を下げ、構えを取らない使い魔メイジ、ウルザ。 一方、緊張の為に汗だくになりながら、ウルザの周りをじりじりを移動するギーシュ。 最初はドットである自分に、トライアングルであるメイジが本気を出すなんて無いと思っていた。 しかし、この男を正面から目にするとその甘い考えに疑問を覚えた。 この男は何処かおかしい、知っている他のメイジや、父親であるグラモン元帥、そして、この学校の教師達とも違う。 何かこう、違和感を感じるのだ。 ―――掛け違えたボタンをそのままにして歩いている人を見たときのような。 「いつでも来たまえ、まずは君が先行だ。」 「く、そっ!こうなったら………やってやるっ!」 ギーシュが懐からバラを取り出した。 「青銅のギーシュの力っ!思い知れっ!!」 ウルザの指がピクリと動いた。 「出でよっ!!ワルキューレッ!!」 「対抗呪文/Counterspell!」 ウルザが神速で杖を振り上げ何事かを唱えた。 生徒達に分かったのはそれだけだった。 そう、それしか起こらなかった。 ギーシュお得意のワルキューレの出現も、ウルザの魔法による攻撃も、何も。 「え!?え!?そんな馬鹿な、僕はちゃんと魔法を使ったぞ!」 正面の男は何も応えない。 「く、くそっ!怪しい術を使うなんてっ!こうなったら…もう一度だ!出でよ!ワルキューレ!」 「禁止!/Forbid!」 再び沈黙。 何も起こらない。 ギーシュも周りの生徒達も何が起こっているのか分からなかった。 「出でよ!」 「Force of Will!」 「このっ!」 「巻き直し!/Rewind!」 「えいっ!」 「マナ漏出!/Mana Leak!」 「とおっ!」 「放逐!/Dismiss!」 … …… ……… 暫くの間、この意味不明なやり取りが続いた。 流石にこの頃になると、生徒達も何かがおかしいと気付き始めたようである。 ギーシュは魔法を使っている、しかし、あのメイジが何かをしている為、何も起こっていないのだ。 既に発動した魔法を相殺するなら良くあることだ、しかし、発動すらしないとはどういうことだろうか。 ミシッ この時、ウルザが初めて、自分から一歩を踏み出した。 「では、そろそろ、良いかね?」 「ひっ、く、来るなぁっ!!」 半狂乱になりながらギーシュが放った薔薇。 これが決闘が始まって以来、初めて、ワルキューレへと変化を遂げた。 しかし、そのワルキューレはギーシュが本来生み出すそれより小さく、頼りなかった。 必殺の筈のそれは、ウルザに浅い傷を負わせることしか出来ない。 そうしているうちに、ウルザの呪文詠唱が終わった。 「灰色熊の召喚!/Summon Grizzly Bears!」 ∩___∩ |;;ノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ /;;;;;;;●;;;;;;;;;●;;| クマ──!! |;;;;;;;;;;;;;;( _●_);;;;;ミ 彡、;;;;;;;;;;;|∪|;;;;;、;;;\ /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽノ;;;;/´ ;;; ) (___);;;;;;;;;;;/ (_/ |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/ |;;;;;;;/\;;;;\ |;;;;/ );;;;;) ∪ (;;;;;\ \;;;;;;) ※イメージ画像です 「………く、熊だああああああああああああああああああああっ!!!!」 「いやぁ!熊よっ!熊だわっ!」 「ちょっとっ!どいてよ!熊よっ!熊なんだから!」 「嫌だぁ!食われたくないぃ!」 「おがああああああああじゃああああああああん!!!!!!!!」 「きゃあああああああああああああああああっ!」 突然現れた熊を見た周囲の生徒達は蜘蛛の子を散らすように散り散りに逃げていく。 今、ヴェストリの広場はパニックのるつぼと化したのだった。 涎を垂らす熊の前には、哀れな犠牲者が一人……… 「そ、そんなっ!嘘だよねっ!食べたりしないよね!」 「クマー (※鳴き声のイメージです)」 灰色熊バゴスッ! ドミナリアの灰色熊から走って逃げてもむだだ。 追いつかれ、たたきのめされたあげくの果てに食われちまうのがオチだ。 もちろん、木に登るのは手だろうさ。 そうすれば、灰色熊が木を倒して君を食っちまう前に、ちょっとした風景を楽しめるからね。 ―――ギーシュ回顧録第三篇 戻る マジシャン ザ ルイズ 進む
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戻る マジシャン ザ ルイズ 進む マジシャン ザ ルイズ (10)土くれのゴーレム 「へへへっ、おでれーた、相棒も気障なところがあるんじゃねぇか」 「無駄口だ、デルフリンガー。まずは時間を稼ぐぞ」 「あいよ!分かってると思うが、左手の剣は信用するんじゃねぇぞ!飾りもんは飾りもんだ!」 メイジ対ゴーレムの戦いが始まる。 ウルザは素早くゴーレムの足元まで潜り込むと、右手のデルフリンガーを払い右足を攻撃する。 その一撃が土くれのゴーレムの一部を破壊する、一方、ゴーレムも反撃を忘れない。 ズゥゥゥン! 飛びのき、その一撃を回避するが、攻撃の衝撃で跳ね上げられた土や石がウルザを襲う。 それらの中で、比較的危険なものを選び、左手の剣を器用に扱いそらしていく。 しかし、全てを防ぎきれる訳ではない、ダメージは確実に蓄積してく。 加えて、 「……再生か」 先ほど攻撃を加えて破壊したゴーレムの足が、地面から土を吸い上げるようにして再生してしまったのだ。 「ちょっと!おじさまがっ!ねぇ!おじさまは大丈夫なのルイズ!」 「知らないわよっ!自分から時間を稼ぐって言ったんだもん!」 タバサの使い魔シルフィードに回収されたルイズと、その先客キュルケである。 「タバサッ!おじさまに加勢をするわよっ!」 「……ゴーレムが暴れて近寄れない」 逃げ回りながら二度、三度と同じことを繰り返す。 攻撃を加えた箇所の再生は瞬時に行われているわけではない為、攻撃して暫くは動きが鈍る。 しかし、反撃でのダメージは蓄積していく、流れを変える一手が必要であった。 「おい、相棒!こんな戦い方続けてたら、おめぇ死んじまうぞ!」 「……何、伊達に長生きはしていないさ」 ゴーレムの横なぎの一撃。 スレスレで回避しながらデルフリンガーによる攻撃。 ――再生 「おめえメイジだろ!どえれえ魔法の一撃で吹き飛ばせばいいじゃねぇか!」 「何事にも準備が必要なのだ、それに、ここはマナの集まりが悪くてね、デルフリンガー」 「おじさま押されてるじゃない!援護するわよっ!やって頂戴!タバサっ!」 「無理」 「無理でもやるのっ!」 ゴーレムの攻撃を凌ぎながら、何とか時間を稼ぎ、必要なマナを確保することが出来た。 しかし、今度は召喚するタイミングが無い。 ゴーレムの主も、こちらが力を溜めていることを見抜いていたのだろう。 先ほどまで乱雑に攻撃を仕掛けていただけだったゴーレムが、今は隙を見計らっているのが分かる。 「不味いんじゃねぇの?相棒?」 「こんな大物を相手にすると分かっていたなら、事前に準備をしてきたのだがね。今のこちらで使える手札はこれ一つしかない」 「メイジってのもてーへんだな」 この時、上空から勢い良く飛来する一つの影、シルフィード。 シルフィードはゴーレムの眼前を横切り、遅れて反応して叩き落とそうとするそれの背後に回りこんだ。 「氷の…矢…」 「フレイム・ボール!」 二人による背面からの攻撃が炸裂する。 背面からの奇襲にバランスを崩したゴーレムが前のめりにつんのめる。 「…今こそ好機っ………サモン!」 空間が歪み、召喚されるモノ。 「やったわ!流石タバサっ!持つべき者は友達ね!おじさまのお役に立てたわ!」 「……ギーシュの時と同じ」 見ると、ウルザは隙を突いて距離を取り、何かを召喚していた。 「あ、あれって!最近ずっと作ってたやつじゃない!」 「ふぅ……」 ウルザの前には、犬くらいの大きさの鉄の獣が召喚されていた。 一見するとライオンのようにも見える。 しかし、尻尾が蠍であることや、口の中に何重にも歯があることなど、微妙に違う。特に特徴的なのは口の中に筒のようなものを咥えてることである。 「おい相棒、こりゃあ…マンティコアか?それにしては何か違わねぇか?小さいしよ、羽もねーぞ」 「物知りだなデルフリンガー、確かにこれはマンティコアが元になっている。 大きさに関しては、所詮は急造品、設備も無しではこのサイズが限度だ」 「ああん?何言ってんだ相棒?」 「グルルルルルル」 犬程度の大きさの鉄の獣は獰猛に唸り声を上げ、向かってきたゴーレムに飛び掛った。 ゴーレムは飛び掛かる獣を振り払おうとするが、その素早さに苦戦しているようだ。 そうしているうちに、獣がゴーレムに噛み付き、爪を立て、引きちぎり、また口の中の筒を飛ばして攻撃を開始した。 「アレはアーティファクト・クリーチャーと呼ばれるものだ。分かりやすく言えば魔法と無機物を融合させて作られた怪物と言えば分かり易いか?ある意味ではお前の親戚のようなものだ」 「おいおい、よしてくれよ。俺があんなのと親戚なんて、ぞっとしねぇ話だぜ …けどよ、相棒。あいつがそのアーティファクト何とかってのは分かった。 それでも、あのゴーレムとの体格差じゃ勝負になんねぇんじゃねえか?それに、あの再生能力は厄介だぜ?」 「…まあ、見ていたまえ」 遂、にゴーレムの拳が素早く動き回る目標を捕らえた。 殴り飛ばされ、吹き飛ばされる鉄の獣。 更に、その鉄の獣にゴーレムが近づき、今度は踏み潰してしまったのだった。 「おいおい、口ほどにもねぇじゃねえかよ」 「まだだ」 目の前の邪魔者を排除したゴーレムが足を上げ、再びウルザを標的にした時であった。 「グルルルルルル」 踏み潰され、破壊されたはずのそれが反撃してきたのは。 ゴーレムは、今度は獣の体を掴み、地面に叩きつける。 そして、その拳を何度も振り下ろす。 しかし… 「グルルルルル」 鉄の獣は倒れないのであった。 何度踏まれ、殴られ、叩き潰されても、それは地に伏せるだけ、決して動くことをやめようとはしなかった。 「おでれーた、おでれーた、随分と頑丈じゃねぇか、あいつ」 「原理はあのゴーレムと同じだ、再生しているに過ぎんよ」 「へー、そいつはおでれーた…って、相棒、具合でも悪いのかよ、随分と汗かいてるけどよ」 「……思ったよりも再生にかかる負荷が大きい。このまま防ぎ続けることなら可能だが、ゴーレムの主を見つけて捕まえるのは難しいな」 鉄の獣にかまける事が無駄な労力だと気付いたのか、ゴーレムがウルザ本人を目標に変える。 しかし、動き回るウルザと、その間に的確に割り込んでくる鉄の獣。 ゴーレムの主も、この局面を打開する方法を計りかねているようであった。 土はどこにでもある。そう、あなたの足元にも。 ―――土くれ魔道師 フーケ 戻る マジシャン ザ ルイズ 進む
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【Befor】 ____,. -―‐-- 、 / \ / ヽ \ / / \ \____, / / / ヽ ヽ ヽ__,ノ´ ,' / / / ヽ i \ \ | / i / | i ∨ ヽ. ヽ ! | | | \! ハ. ! ! 」 | |∨ | | レwリ`< V! // | | / | | | ィf伃テトミー ヽ /rえV /|/ | | | Vr少' |/ ヒソ ムイ あいつらのせいでおじい様は失脚したわ。 / 八 ', 、 ! | / __ハ. ', 人 | お父様もお母様もその立て直しで奔走して…… / /.......... ', ', -‐',. イ |\ / | ', ',>-、< V | ヽ 絶対文句言ってやるんだから!. / / / ̄ ̄ ̄`ヽハ ∨丕 ! { `ー ┴‐--、 | ノ | ... } ∨V} 人 \ 弋´ r' / Ⅳ.} / >―--、 _ノ \ V´ ̄ ̄ ̄`¨/ 人リ / \/ , <.【After】 ,. ' .ヽ / , 、 . , ' , / / ヽ . / / / . / . ../ ' | / | i 、 ', . /イ . . . / / , | { | | | | 、 l. ., . ' ., | { { |! ∨ { | | |! { ! | ! | | |! | | |{ ノ,ヽ{ 、! |∨ ト, | | | | | |Ⅵ!、T、 Tヾ } ∨` /ー/ }-!-/ | } | | |! | |_,ィ羊≧、 /イ / ,/ィ≦羊、}/ | } |{ | i . {イ! 廴,.ィ匕 }/ ´廴ィ七 斥 | ' { Ⅵ { ム r之こソっ r之こソ ' , , { もう、喋らないで…… | 从、 〉|ノ . . . . |! , {' . . . . }ノ / ,! .| |/ } `¨ |! ;! {| |! , /! ト、 消えてよ、お願いだから…… / | ム| |! ,.---、 |{ ;j/ ., | | .、 ,. ' | }\ j! ‘ ー ’ !! /イ , , \ / | | >/ . j' ィゝ'/ / .ヽ . / | | - 、r ┴、 ` ¨ ´,.-┴、, / \ . , /| |/// , ∨ 、 / { _ , . { //j }// / }! } { |/////ヽ , ! 、 ' /// // \ /,.-―-、 | |//////ハ | | ヽ /// //////ヽ/ _∧_ ∨! . . i |////////} / } ∨// //////// \ / }///∧ | {////////|/ / + 調教後 ┏──――――――――──―――┓│ 名前:【ルイズ】│l ステータス―─┳―――――――──────────────┓┗┤分類 │【奴隷】 ┣――――――┼─────────────────────┫ │体力 │【50/50】 ┣──────┼─────────────────────┫ │心 |【6/6】 ┣──────┼─────────────────────┫ │精神状態 |【従属】 ┣──────┼─────────────────────┫ │装備 |【なし】 ┣──────┼─────────────────────┫ │経験 |【有り(非処女)】 ┣──────┼─────────────────────┫ │調教 |【55/100】 ┣──────┼─────────────────────┫ │調教レベル .|【M:10 B:15 V:25 A:5】 ┣──────┼─────────────────────┫ |l アビリティ ─┴───────────────────―――――――――――┓ ┗┤なし ┗─────────────────────────────――――――─┛ ルイズ 地球人でワシズの孫娘。そのワシズは、地球側が敗北したため失脚したらしい。 実は作者がこの娘を”いぢめる”ために本スレを作成した。 なお、絶壁胸などの身体的特徴は成長させないと明言されている。 + メタ情報 実はワシズは宇宙人であるため、ルイズは宇宙人とのクォーターと言うことになる。 地球編14日目が初出。 ザンギャット帝国に文句を言うために密航を試みるが、スクデットに転送される。 スクデット侵略完了までに保護しないと・・・ スクデット編16日目第三学園で遭遇。『妹達』の12345号の能力でやる夫達に捕まる。 捕獲後調教室で一度やる夫と会話をするが、あまりの無知蒙昧かつ高慢であったため、やる夫のS心をすごく刺激した。 自身の膣と連動するオナホを仕掛けられ、不定期的かつ突然に快感が襲う調教を受ける羽目になっている。 (このオナホは解除するのを忘れたままになっているようである) 26日目の調教時に、「本音で答えろ」と言われた場合、 『捕獲時のルイズの人格』による「本音」が出るように羽衣狐によって催眠術がなされていた。 最終的には捕獲以前の人格をも壊され、淡い恋心を抱いていた相手の顔も思い出せなくなった。 + 主な悪行 祖父の権力を振りかざして好き勝手傲慢に振舞っていた。 勝手に避難所から出歩いて、はやてに窘められていた。 警護役であるはやての言うことをまったく聞かず、はやての心労を溜めた(地味に地球滅亡の危機の一因)。 フェイトの作ったホットケーキを気に入り度々作らせていたが、一度としてお礼を言ったことが無い。 それどころか「むしろ食べてあげるんだから感謝しなさい的」な態度で接していた(フェイトはよく分からないのでニコニコ対応したが、はやての心労が加速した) 地球侵略完了後、ワシズ失脚の文句(と言う名の逆恨み)を言う為にザンギャット基地の転送装置に密航。 その際、勝手に涼宮ハルヒを仲間認定し、強引に同行してハルヒのストレスを溜めた(ウェザードーパント暴走の一因) 勝手に同行したにもかかわらずハルヒやキョン子の言うことを全く聞かなかった。 スクデット第三学園に保護された後も好き勝手に振舞い、桜咲刹那に迷惑をかけていた。 とどめにやる夫に対しても傲慢な態度で応対したため、S気を刺激した。 やる夫の調教によって、過去の傲慢な自分に対して嫌気がさし、豹変したかのように従順な態度を取るようになった。 イジューレ温泉編で妊娠が発覚し、ボーイド編ではアーヴァロルに残留することになった。 お嬢様育ちなため非力で腕力はアコ以下なので雑用はできず、言うまでも無く家事も苦手。 それでもアコや友達になった美樹さやかから料理を教わっている姿が目撃されている。 名前 コメント
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前ページ次ページルイズの恐竜惑星 「彼」はベッドの上で目を覚ました。 (....ここはどこだ...俺は死んだんじゃなかったのか?) それは少し前...と言ってもここに来る前に遡る。 ーーーーーーーーーーーーーーーーー バーチャル世界の一角、恐竜人類「夕闇の民ギラグール」の本拠地に「彼」はいた。 ギラグールの首領を突き飛ばした「彼」は、特殊樹脂の泡に包まれたギラグールの男と人間の少女を解放した。 「ラプター!どうして私たちを..?」 人間の少女がラプターと呼ばれた「彼」に問う。 「お前の..隣にいる...男に借りを..返した..だけだ...」 そこまで言って「彼」は意識を手放した。 しばらくしてその部屋が瓦礫に埋もれた後、ギラグールの兵士と女科学者が部屋に入った。 そこで彼女らが目にしたのは破壊された「観察者」と息絶えた首領の姿だった。 「草喰いどもが...」 女科学者は亡骸を目にして崩れ落ちた。 だが部屋に倒れているはずの「彼」の姿が、無いことに気付いていた者はいなかった。 「ゼロ」と呼ばれた少女は使い魔召還の儀式の最中である。 ただし、そのほとんどが失敗に終っている。 「やっぱりゼロには無理だよなあ」「爆発しか起こらない」 そんな野次もそろそろ聞き飽き始めたころだ。 煙の中に何かが立っている。それはトカゲを思わせる亜人だった。 仮面を付けた顔、茶色の体に真っ赤な目、強靭そうな脚と爪、 そして左腕には篭手のような物が付けられ、その先端には大きなかぎ爪が付いていた。 「やったわ..ついに成功したわ!」 「マジかよ...あのルイズが!?」「ゼロのルイズが召還に成功した!?」 そんな野次は少女に届いていなかった。感動にうち震えているのだ。 だがその亜人は何かと戦っていたのか、全身傷だらけで目も虚ろだ。 やがてその亜人は倒れ込んだ。 「早く彼を医務室に!水メイジは応急処置をっ!!」 その後「彼」は奇跡的に一命を取り留めた。 水のメイジを全員投入し、安くはない秘薬を使用した結果だった。 「目覚めた?」 「彼」が目を覚ますとピンク髪の少女が立っていた。 「お前は...?」「ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。あんたを召還したのは私」 少女はそう名乗った。 「そしてあんたは私と使い魔の契約をするのよ」「..俺はお前の使い魔とやらになるのか」 少女はルーンを唱え「彼」に口づけをした。やがて彼の右手にルーンが刻まれた。 かつてギラグールの狂戦士として生きた男が、「ゼロ」の使い魔となった瞬間であった。 前ページ次ページルイズの恐竜惑星
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前ページ次ページルイズとヤンの人情紙吹雪 ヤンは信じられなかった。 成金趣味丸出しの嫌味な建物だが、この学院にはブルジョワどもが群れを成しているだろうことは容易に想像できた。 だって貴族が通う学校だしな。 食堂だって凄く広かった。 アルヴィーズの食堂ってゆーんだって。ふーん。 テーブルの上に用意されている食事だってすごいぞ。 朝からよくもこれだけ食えるな、と思うほどの量だ。 なのに。 なのに自分の目の前にあるものは。 ……。 食事? いや、まさかね~。だってあなたこれは…。 はははははははははは、こやつめ。まさかとは思うが聞いてみるか。 「何コレ?」 「何って、あなたの食事に決まってるじゃない。」 シレッと言うルイズ。 「………………床に……置いてあるぜ?」 「使い魔が座る椅子なんてあると思うの?」 即答するルイズ。 「………。」 「………。」 沈黙する二人。 「…………フッッッザケンナァァーーーーッ!! テメェー舐めてんのか!? こんなんで腹ふくれるバカいるかっての! 椅子ぐらい用意しとけよバカアホマヌケ!」 「ふざけるな、ですって!? バカでアホでマヌケで、ついでにスケベな使い魔に椅子なんて勿体なさ過ぎるわ! あんた私にな、なななななにしたか忘れたとは言わせないわよッ!!」 二人は額を擦り合わせていがみ合う。 「俺がナニしたァーーーー!? 使い魔になってやってオメェの言うとおり洗濯だってしてやったろォが!」 「あ、あんた二度もあんなことしておいてッ………!! 乙女の唇を、あんな奪い方しておいて反省しなさいよッ!!!」 食堂中の視線が二人に注がれている。 コレだけ騒げば当然といえば当然だ。 そして『唇を奪う』や『二度も』と言った単語に皆の関心は、俄然高まってしまった。 「あーーーん? 奪ったなんて人聞きの悪いこと言うんじゃねーよ お前が『優しくし・て・ネ(ハート』って言うから、二度目は優しくしてやったんだろォが オメェだって気持ちよさそーにしてたじゃん?」 「「「「「!!!」」」」」 観衆がざわめく。 ヒソヒソ え、ルイズ大人の階段を ヒソヒソ 不潔よ… ヒソヒソ 優しくってちょ、オマw ヒソヒソ 朝っぱらからナニを ヒソヒソ。 「な、な、なななな何言ってるのよ! 気持ちいいわけないでしょあんなの!! 気持ち悪いだけよ!!」 ルイズは否定する部分を間違えた。 お陰で周りの群集の在らぬ妄想は加速する。 ヒソヒソ や、やっぱりルイズは…! ヒソヒソ 貴族の婦女子がなんたること…! ヒソヒソ あの男うらやましいぞ! ヒソヒソ。 「あ…」 ルイズは今になってようやく食堂中の視線が集まっていたこと、そして己の迂闊さに気がついた。 リトマス試験紙のように見る見るうちに真っ赤に変色する。 「あ、あう、あ、あぅぅ~~~ッ! ヤ、ヤンッ! もうあんたはご飯禁止よーーーッ!! 出て行きなさい!!」 ルイズはヤンを怒鳴り散らす。 顔はすでに茹蛸だ。 「な、なにーーーー! お、おいちょっと待て! 俺、昨日から何も食べt「さっさと出て行きなさいッ!!」 ヤンの言葉に容赦なく被せて遮る。 有無を言わせぬ一方的な通告。 がーーん。 な、なんだとこの女(アマ)ァーーーーー………。 うぬぬぬぬぬぬぬぬ! あーーーーーーもー面倒クセェヤローーーだなーー! だいたい、なんでこの俺様がこんな乳クセーガキにへーコラしたがってんだ? そーだそーだ、俺っぽくねー。 ……もう犯って殺ってちまうかァ? でもなーーなんかなーーヤりづれーんだよなァ。 なんだか従った方がいいような気がしてくるんだよなぁ…。 ……使い魔になったからか?このルーンとやらが関係してんのかねー。 くそーーーウゼーーーーー。 「……………チッ。」 とりあえず退散するか。 ルイズを軽く睨みつけ、渋々といった感じでヤンは食堂を後にする。 去っていくヤンの後ろ姿を眺めているルイズは少し心が痛んだ。 売り言葉、買い言葉でまたケンカになってしまった。 ヤンの性格にも難があるが、自分の性格のせいでもあることをルイズは理解していた。 (な、なによ……すぐ謝ったら許してやったのに……。 うぅ~ な、なにもかもアイツのせいなんだから! だいたいデリカシーが無さ過ぎるのよ、人前であんなこと言うなんて!) 自分で追い出しておいてなんだが、ルイズの良心はチクチク自分を責めてきていた。 そしてヤンを追い出したところで、周りからの視線を消せたわけではない。 食事を素早く終わらせるべく、羞恥に耐えながらルイズは食べ物を手早く口に放り込むのだった。 ヤンは彷徨っていた。 色々あって忘れてたが、そういえば昨日から何も食べてない。 一度、空腹を思い出すとどうにも耐えれそうもなかった。 あっちにいた頃は良かった。 ミレニアムに従っていれば『殺し』も『食事』もやりたい放題。 今はあっちの世界が懐かしく思えた。 「くそーー メイジがどんだけのモンか知らねーが、いっちょ暴れてみるかぁ? 腹へって死にそうだぜ……」 ヤンがバッドエンドフラグを立てつつあるとき、一人の少女に声を掛けられた。 「あれ? ヤンさん、こんな所で何をやっているんですか? 今は朝食の時間のはずですけど… もう食べ終わっちゃったんですか? 早いですねー♪」 「お シエスタちゃーん グッドタイミングーー! 助けてクレー。」 言うやいなやシエスタに抱きつくヤン。 「ちょ、ちょっとヤンさん! いいいいきなり何をするんですか!?」 ゴキャァッ 「ふべっ!」 反射的にシエスタの鉄拳がヤンの右下顎にジャストヒットし吹っ飛んでいく。 「あ! ご、ごめんなさい つい! 大丈夫ですか!?」 慌てて駆け寄り、ヤンを抱える。 シエスタは抱きつかれたことなど忘れて、彼を心配した。 「ぐふぅ な、なかなかイイモノ持ってんじゃねーの…」 「申し訳ありません! あ、あの私こんなことをするつもりは……! ですから、あの、その…ミス・ヴァリエールには……何でもしますから! どうかお許し下さい!」 シエスタは涙を浮かべながら、懺悔の言葉を吐いている。 どうやらヤンの主人ルイズを、つまり貴族の権力を恐れているようだ。 「あーokok ルイズなんぞにチクったりする俺に見えるかァ? まぁお詫びという訳じゃネーけどさ……。」 「は、はい! どうぞおっしゃって下さい!」 シエスタは覚悟の瞳でヤンを見つめる。 ごくり。 「飯をクレ」 「え?」 「飯をクレーー」 「そ、そんなことで……よろしいのですか?」 もっとすごいこと(主に性的な意味で)を要求されると思っていたシエスタは呆気にとられた。 ヤンも普段ならそっちを選んだであろうが、よくわからぬ異世界でしかも空腹とくれば勝手が違ってくる。 「俺のヒドイご主人様に今度は飯抜きくらってよォ 貴族ってのは理不尽だぜーーー。 つーわけで飯をくれ」 「はい勿論です! では行きましょう! …あっ!」 シエスタは、まだヤンを抱えていたことに気がつき顔を赤くして飛びのいた。 ごん 当然、抱えられていたヤンは後頭部をぶつける。 その後、再びごめんなさいラッシュに打って出たシエスタ辟易しながら、二人は食堂に向かって歩き出したのだった。 「そうなんですか…ヤンさん、大変なんですね…… それにしてもやっぱり貴族様方はヒドイです! ヤンさんにそんな仕打ちをするなんて!」 ヤンの話し(一方的かつ正確性に欠ける情報)を聞いたシエスタは憤慨していた。 頬を膨らませプリプリしている。 「そーだろそーだろ ルイズはヒデーヤローだ。 やっぱ女はさぁーーシエスタみてーじゃないとな」 ヤンはシエスタを褒めちぎる。 事実、シエスタは欠点らしい欠点が見当たらぬ少女だった。 これまでろくな女に恵まれてこなかったヤンからすれば、ざっと見た感じココの女達のレベルは正に奇跡に近い。 「や、やだヤンさんたら♪ そんなこと言ったらミス・ヴァリエールにどやされますよぉ! あ、着きました」 ピタッ シエスタは足を止め指を刺す。 地下の廊下を歩いたその先は厨房だった。 中では男達がせわしく動き回っている。 「マルトーさんマルトーさん!」 マルトーと呼ばれた男が振り向きシエスタを見る。 恰幅のいい厳つい男だ。 「おう! シエスタか ………おんやぁ…? 隣の男はひょっとして…お前の『コレ』か?」 シエスタの隣に視線をやると小指を突きたてながらニヤッと笑うのだった。 「な、なに言ってるんですかマルトーさん! ちちち違いますよ! この方はヤン・バレンタインさんと仰ってミス・ヴァリエールの使い魔をなさっている方です!」 シエスタは顔をゆでだこにしながら必死に弁明を試みる。 マルトーはおおっとシエスタの言葉に反応する。 「あんたが召喚された平民か! 噂は聞いてるぜ、大変みたいだな! だはははははは!」 たった一夜でここまで自分の噂が広まっていることにヤンは多少驚きながらも、軽く会釈する。 「マルトーさん、ヤンさんに料理を出してもらっても良いでしょうか 主人に朝食を抜かれてしまったみたいで……」 先ほどまで上機嫌そうに見えたマルトーは、見る見るうちにその顔を怒りに歪ませる。 「チッ! まったく貴族って奴は……! 何があったかは知らんがどうせくだらん理由でそんなことになったんだろう? 賄いでよけりゃあどんだけでも食ってくれ 平民は助け合わなきゃな」 どうやらかなり貴族というモノが嫌いらしい。 貴族という単語にすら嫌悪感を抱いているようだ。 マルトーはヤンに厨房に入るよう促す。 ヤンは言われるがままにマルトーについて行く。 本当なら普通の食い物では吸血鬼である自分の腹は完全には満たされないが、無いよりはマシだった。 ふと横を見ると、こちらを見ていたシエスタと目が合う。 「ありがとなシエスタ 愛シテルーーー!」 笑顔で手をヒラヒラ振って厨房に入っていった。 …………。 ………………。 シエスタは動かない。 完全に固まっていた。 笑顔と言葉にやられていた。 ヤンの言葉が頭の中をリフレインする。 (あいしてる? アイシテル? AISITERU? 哀史輝? 愛してる? 亜威死手瑠? IC・TEL? ん? 愛してる? ………………愛してる!!?) 「あ、あう…あぅ…あ、あああああううううううぅうぅぅぅぅぅ……う、うわわわわぁーーーーー!!」 顔だけでなく全身を真っ赤に染め、叫びながら走り去った。 途中で3回転んだ。 「ごっそーさん、うまかったぜマルトー また頼むわぁ」 「おう! ヤンこそいい食いっぷりだったぜ また来な。 たっぷり食わせてやるぜ!」 マルトーは親指をビシッと立てヤンを見送る。 なぜだか気に入られてしまったらしい。 貴族が嫌いなため、貴族に嫌われた奴を気に入るという一種の倒錯した心理と言うヤツだろうか。 とりあえず腹が満たされたヤンは、次に何をしようか考えた。 今頃はルイズも食事を終えているだろう。 (とりあえずルイズのとこ戻るか。 またうるさくされたらたまんねーしな) ルイズが食後、どこに行くのかは知らなかったが「匂い」を辿ることぐらい自分の身体能力ならわけなかった。 だが少し違和感を感じていた。 不快なものではなかったが、気にはなった。 (なーんかこっちに来てから、調子がいいな。 体が軽いっつーかなんつーか それに鼻もよく利く) あちらの世界にいた時より鋭敏になった嗅覚でルイズの位置はすぐに特定できた。 そこの角を曲がれば…。 どんっ。 「キャッ!」 曲がった瞬間、なにかにぶつかった。 ヤンの目の前には桃色髪の小柄な少女が、鼻を押さえて尻餅をついていた。 「い、痛いじゃない! 気をつけなさ………ってヤ、ヤンッ!?」 目の前の少女は匂いの源…すなわちルイズだった。 「ど、どこ行ってたのよ……主人を置いてどっか行っちゃうなんて、使い魔失格なんだからね!」 鼻をさすりながらヤンを見上げる。 本人は主人としての威厳を保っているつもりだろうが、いかんせんまったく無い。 「……オマエなァ…四六時中オメーに付き纏えってのか? 用足す時も風呂入るときもゼーーンブ一緒がイイのかぁ? そんなに俺と一緒がいいのかよーー」 ルイズは慌てて立ち上がり言い返す。 「何言ってるのよ! そ、そういう意味で言ってるんじゃないわよ!! 主人である私の許可なしに使い魔が勝手にどっか行っちゃダメって言ってんの!!」 片手は腰に、片手はヤンを力強く指差す。いつものポーズだ。 しかし腰に当てられた手にはパンが握られていた。 この貴族の誇りの塊の少女がパンを歩き食いするなぞ、とても考えられない。 短い付き合いだが、ヤンにはそれが理解できた。 「なにそのパン。 どしたの? オメェが喰うの?」 その瞬間、ルイズはあッという表情をして慌ててパンを隠す。 「こ、これは…その……な、なんでもないのよ……えと…その……そ、そう! 犬にね! あげようと思ったの! その…捨て犬を見かけたから、お腹減ってるかなって思って!」 明らかに慌てている。 見え見えすぎる。嘘の下手なヤツだ。 ヤンはニヤッと笑い、ちょっとカラカってやろーかな。 そんな気持ちがムクムクともたげてくる。 パンを持つ理由などどーでもいいが、慌てっぷりを堪能するか。 「へー まさか貴族のお嬢様も歩き食いなんかするとはなぁ! 俺のご主人様はそんな品無しだったとはなぁ 僕チンショックぅ~」 ヤンは大袈裟に身振り手振りを加えて嘆く。 その姿を見たルイズは向きになって食いついてくる。 「なに言ってるのよ! 私がそんな卑しいまねするわけ無いでしょ!」 「え~~ホントですかぁ~ご主人様ーーー?」 ヤンの動きはまるで三文オペラだ。 猿芝居とはこのことだろう。 「本当よ! このパンはアンタの分で……あッ!」 あからさまにしまった!という表情で硬直する。 「ん? 俺の分?」 ルイズは急に勢いを無くし、ヤンを強く睨んでいた瞳も自信なさげに下を向いてしまった。 ヤンも予想外の返答にからかうのを忘れる。 「うぅ~~~…………そ、その……アンタがさっき朝食たべないで行っちゃうから……お、お腹空いてるかなって思って…」 その言葉にヤンは心底感心したような声を出す。 「ほほぉーーーーーーへぇ~~~~~ 俺の分をねぇ~……」 ジロジロとルイズを見つめるヤンに、ルイズは顔を赤くしてがなり立てる。 「か、感謝しなさいよ! あんな無礼を働いた使い魔のために、わざわざパンを恵んであげるんだからね!!」 そう言いながらパンをヤンにビシッと差し出す。 「朝食……抜きだったんじゃねーの?」 怪訝そうな顔で尋ねる。 「だ、だから…今回は……ゆ、許してあげるわ。 で、でも調子に乗るんじゃないわよ! 次は無いわ! 次は絶対ホントにご飯ぬきにするんだから!」 ヤンは感心した。 まさかこんなに早く機嫌を直すとは思っていなかった。 当初の印象だと、かなり尾を引くタイプだと思ったが。 それにしても…悪いと思ってるならもう少しスマートな表現方法があるだろうに。 「……ふーん まぁそういうことならな…。 もらっとくぜこのパン。」 ヤンはそう言ってルイズからパンを受け取り、瞬く間に完食する。 その様子を見たルイズは、安堵したのか少しばかり優しい笑顔を浮かべる。 (……こんな風にも笑えんのかよ。 もーちっと肩の力抜いて、いつもこんな風にしてりゃあいいのによ。) ヤンはもとの世界で、肩に渾身の力を込め続けていた女を思い出す。 あんなにオッカナイ女は初めて見た。 (肩肘張ってたらヘルシングの糞ビッチちゃんみたいに老け顔になっちまわーー) せっかく生き延びたのだから、あのヘルシングを自分の前に跪かせたい。 ひーひー喘がせて命乞いさせて、ミンチにしてズタ袋にぶち込んでやる。 もっとも異世界にいる今となっては叶わぬ願いだが。 「そーいやお前、こんなとこでのんびりしててイイのか? 授業始まるんじゃねーの? よくわかんねーけど」 「あ! そ、そうよ これから行くところだったの! あんたのせいで無駄な時間とっちゃったじゃない! 遅刻したらどうしてくれるのよ!」 「俺カンケーないし」 「何言ってるのよ、アンタも一緒に行くのよ! ほら急ぎなさい!」 ルイズはヤンの手をとり一目散に駆け出す。 「えーーーーー授業なんて受けたくねーーーーヤダーーーいやだーーーーー俺、勉強超嫌いーーーーーーーッ!」 ルイズに引きずられながらブーたれる。 「別に誰もアンタに授業受けさせるつもりは無いわよ! でも召喚の後の授業は顔見せだからいないとダメなの!」 やだやだやだやだーーーーーーーーー。 ヤンの慟哭は空しく廊下にこだまして消えた。 前ページ次ページルイズとヤンの人情紙吹雪
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基本情報 名 前 ルイズ・アルジェント [Louise Argento] 性 別 女 年 齢 23歳(*1) 分 類 一般住民 身 長 168cm 体 重 48kg 職 業 ゼブロン辺境伯令嬢 誕生日 10/24(蠍座) 一人称 私 住 所 アガルタ島・北エリア 呼び方 身内(家族・使用人・ヨハン家)と子供以外はさん付け アガルタ島の町長アルノルトの娘で、リアの姉。幼い頃から身体が弱く、滅多に家から出る事は無い。上品でどこか儚い雰囲気を持った女性。 詳細情報 登場時期 はじめから 家族構成 父アルノルト、母アルバ(故人)、妹リア、婚約者ジェスロ(故人)(*2) 好きな色 白、銀、水色 趣味特技 読書、お菓子作り、音楽鑑賞 担当楽器(*3) ピアノ・オルガン(*4) 性 格 物腰柔らかく上品で、落ち着いた雰囲気の知的な女性。 仲良し 使用人、ヨハン家、ジェイ、ジル、クララ、ノーラ、シオン、マヤ等 不 仲 マシュー(*5)、デズモンド、エース、バルトロ ~行動パターン~ 基本的に家から出る事は無いが、晴れた日曜は教会の典礼に参加している。二章終了後は教会や役場等、少しずつ外へ出る姿が見られる。尚、リアが結婚した後はアルノルト、ケイトと交代で役場の受付に立つようになる。ブラッドと結婚後は二人で出歩く姿が見られるように。 ~略歴~ 生まれつき身体が弱く、都会で勉強する予定だったが計画が頓挫。メイザース邸でジェイや後の婚約者ジェスロと共に勉学に励む。この時ジェスロの親友でメイザース邸庭師の息子ブラッドとも出会い、親交を深めている。 ルイズ5歳の時にリアが誕生するが、母アルバの体調が悪化。ヨルダ一家と共にジェスロとブラッドが町長家にやってくるが、翌年アルバが亡くなる。その時心の支えになってくれたジェスロと婚約。体調も快方に向かう。 しかし二年後、連絡船事故でジェスロを亡くす。一度は回復しつつあったルイズの体調が一気に悪化する。 タイガやミハルの活躍で島に活気が戻った頃から体調が改善、長く傍で支え続けてくれたブラッドと結婚する事になる。以降は町長を継ぐため、精力的に活動するように。(*6) 好き + クリックすると開きます 大好き:タマゴカブのミモザサラダ、カブとサケのクリームシチュー、キッシュ、トマトのカプレーゼ、トマトフルーツサラダ、生ハムとリンゴのサラダ、ブロッコリーの温サラダ、大地の根菜サラダ、チョコクッキー、チョコテリーヌ、薬膳スープ、月映る黄金スープ、紅茶のパウンドケーキ 好き:野菜&フルーツ全般(ニンニク&トウガラシ以外)、ミルク(加工品も)、ハチミツ、秋の愛(花束)、アルタイト(アクセサリは×)、ナルリリー、ルナフラウ、シライトソウ、ライラローズ、シルバーカラント、カシュナ、アスパラのバターソテー、大好物以外のサラダ類、オランジェット、コーンポタージュ、スイートポテト、カボチャのスープ、焼きナス、アップルパイ、キャロットラペ、ホウレンソウのおひたし、青汁、クッキー、ハーブブレッド、森のキノコシチュー、キノコ汁、キノコのバターソテー、ハーブティー全般、ボンゴレビアンコ、刺身、魚の香草焼き、アユのマリネ、アジのカルピオーネ、鶏ハム、生ハムのユッケ、紅茶類(茶葉も○)、カシュナのポプリ等 苦手 + クリックすると開きます 苦手:塩辛、脂っぽい食べ物、コーヒー類 大嫌い:こがねの香水以外の香水全般、酒類全般(二章クリア後はフルーツで作った酒、ワイン、カクテルは普通になる)、宝石や鉱石類(アクセサリ含め受け取らない)、キムチ、ワスレナグサ、ニンニクの丸焼き、辛い物全般 意外と嫌いなものは少ないが、好感度は非常に上がりにくい。毎日一日も欠かさず好きなものをプレゼントして、三年目が終わる頃にようやく好感度がMAXになるイメージ。(*7) イベント ※準備中 + ... イベント名1 説明 イベント名2 説明 イベント名3 説明 イベント名4 説明 イベント名5 説明 イベント名6 説明 イベント名7 説明 イベント名8 説明 イベント名9 説明 イベント名10 説明 イベント名11 説明 イベント名12 説明 パーソナル詳細 ※この項目については表の関係でPCからの閲覧を推奨します + クリックすると開きます 個人形成・性格 積極的⇔消極的(性格) どちらでもない 強気⇔弱気 どちらでもない 神経質⇔無神経 やや神経質 繊細⇔粗野 繊細 勇敢⇔臆病 やや臆病 気長⇔短気 やや気長 好奇心旺盛⇔無関心 どちらでもない 健康⇔不健康 不健康 多弁⇔無口 あまり話さない 個性的⇔地味 普通 総合 自分の体と責任(立場)のギャップでやや臆病になっている。繊細で落ち着いた雰囲気。 行動 能動的⇔受動的(行動) 受動的 行動⇔計画 念入りに計画 せっかち⇔のんびり(動き) ややのんびり アウトドア⇔インドア(行動範囲) 全然出ない 勤勉⇔怠惰(勤労態度) とても勤勉 忍耐⇔諦め(目的達成) すぐ諦める 総合 体が弱く受動的&インドアにならざるを得ない。計画的で勤勉。家族や婚約者の逝去や自信の体の事など色々重なり、諦めやすい性格になった。 賢さ・思考 賢明⇔暗愚(賢さ/道理) 賢明 利口⇔馬鹿(賢さ/能力) 利口 博識⇔無知(賢さ/知識量) 博識 機転⇔愚鈍(賢さ/頭の回転) 機転が利く 博学⇔浅学(賢さ/学問) かなり博学 柔軟⇔頑固(考え方) やや頑固 直情的⇔理性的(判断) 理性的 複雑⇔単純 やや複雑 勘が良い⇔勘が鈍い やや複雑 現実的⇔空想的 現実的 総合 とても賢く、少しの情報から多くを得られる。子供の頃は侯爵家で勉強をしているため、かなり博学。非常に現実的で、地に足のついた考え方。理想主義な父を諫める事も。 対人 友好的⇔ドライ 人並み 協調的⇔排他的(友好範囲) どちらでもない 社交的⇔交流無精(友人の数) やや交流無精 親和⇔自立 自立 深慮⇔浅慮(立ち振る舞い) 深慮 一途⇔浮気 割と一途 高飛車⇔低姿勢 物腰柔らかい 支配⇔服従 やや支配的 献身的⇔利己的 やや献身的 平和的⇔好戦的 人並み 素直⇔反抗的 人並み 寛容⇔厳格 人並み 総合 人当たりは良く思いやりもあるが、なかなか外に出られず交流が出来ずにいる。上品で物腰柔らかいが、相手を従わせる何かを持つ。人の上に立つのに向いている。 思想・心理 外向⇔内向(興味関心) やや外向的 外的統制⇔内的統制 内的統制 内罰⇔他罰 内罰的 自尊⇔卑下 どちらでもない 楽観的⇔悲観的(物事の見方) やや悲観的 達観⇔盲目 達観 愚直⇔狡猾 どちらでもない プライド⇔卑屈 どちらでもない 責任感⇔無責任 責任感つよい 執着心⇔淡泊 どちらでもない モラル⇔非人道 まあまあモラル高い 強欲⇔無欲 欲が少ない 享楽⇔禁欲 やや禁欲的 加虐⇔被虐 どちらでもない 敬虔⇔不敬 敬虔的 中立⇔偏見 どちらでもない 総合 達観してるが故に、若干悲観的な所がある。責任感が強く真面目で、家族や島のために自分を抑えがち。 まとめ 上品で落ち着いた雰囲気。体は弱いが、その分知恵が回る。物腰柔らかだが、人を従わせる威厳を持ち合わせる。 一番上へ
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前ページ次ページルイズの魔龍伝 1.ゼロに喚ばれし「ゼロ」 少女は夢を見ていた 今まで見たことの無い夢 稲光が走る雷雲の中、巨大な黒い龍が飛んでゆく そして、その龍の背に乗っている少女 「(私は…どこへ行くのだろう)」 少女の想いを乗せて、黒い龍は雷雲の中を飛んで行った…… “彼”は目の前の状況を理解しようとしても到底出来るものではなかった。 「(人間…の少女?何だ?周りの奴も似たような格好…制服…?学校か何か?)」 旅の途中、目の前に突如現われた鏡のような物体。 異様な雰囲気に敵の罠かと思い剣をとっさに抜き斬りかかったら、 突如光が視界を覆い尽くし気づくとこの風景である。 抜けるような青空、そよぐ平原、後ろにそびえる大きく荘厳な建造物。 そして目の前にいるブラウスでスカート姿、マントに小さな杖を持った桃色の髪の少女。 その後ろにいる桃髪の少女と同じような格好の大勢の少年少女。 「ルイズの奴、変なゴーレムを召喚しちまったぞ!」 「でもなんか小さいな…こんなチビゴーレム見た事無いぜ」 「出来損ないが召喚するからこうなるんだよ、ルイズの奴にはお似合いのチビだな!」 後ろにいる少年少女の笑い声が聞こえる。 一体何がどうなっているやら、この状況を知るために彼は近くの少女に話しかけた。 「そこの少女、ここは一体どこだ?」 「ミスタ・コルベール!召喚のやり直しを要求します!もう一回だけ!」 「それは出来ない相談だミス・ヴァリエール。いいかい?このサモン・サーヴァントは 全ての生徒が二年生に進級する際に行う儀式であり使い魔を召喚する事なんだ。」 召喚、と少女と話していた禿頭の男性が言っていたのを彼ははっきりと聞いた。 「…おい」 「ですが!」 「くどいぞミス・ヴァリエール、ゴーレムでも呼び出したものは使い魔。 君と一生を共にするのだ、やり直しも当然利かない事は勤勉な貴女が良く知っているはずでしょう。」 「おい!」 「同級生にあそこまで言われてるんですよ!私は出来損ないのままではいたくないんです!」 「伝統は伝統、曲げる事は出来ない。さぁサモン・コントラクトを行いなさい。」 「えぇー!?」 「人の話を聞け!!」 彼が一喝するとミス・ヴァリエール、もしくはルイズと呼ばれた少女に ミスタ・コルベールと呼ばれた禿頭の男性、それと後ろで騒ぎ立てていた少年少女。 全てが急に雷に打たれた様に黙ってしまった。 「人を召喚!?ふざけるのも大概にしろ!俺は魔物や幻獣じゃない!ましてやゴーレムでもな! それを何だ!勝手に呼び出してこちらの都合のお構いもなしに話を進めて! まず呼び出したらそっちの名前を名乗って状況の説明ぐらいしてみろ!」 「え、あ…」 少女は正直混乱していた。呼び出した変なゴーレムが急に、しかも大声で喋ったのだ。 数回の失敗を重ねてやっと召喚したその使い魔がこれである。 昨夜の晩、黒い龍に乗った夢を見たのでれっきとした根拠とは言いがたいがかなりの自信もあった。 万感の想いを込めて召喚したその使い魔が、これなのである。 いきなり状況を説明しろだの俺はゴーレムではないだの、一体何がなにやら。 が、気圧されてるままというのは彼女のプライドが許さない。 「そそっ、そうね!使い魔に基礎的な知識を教えるのも主人の勤めよね!」 「(使い魔って何だ、俺は誰かに使役されるとでもいうのか!)」 彼はそう言おうと思ったがとりあえず状況を聞くだけ聞いてみる事に決めて黙り込んだ。 「私はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール、名門公爵家である ヴァリエール家の三女よ、以後あんたのご主人様として私に従ってもらうからね。 そしてここはかの有名なトリステイン魔法学院、メイジを数多く輩出している名門中の名門ね!」 「おい、今“ご主人様として私に従ってもらう”と言ったな?」 「そうよ、召喚したあんたは私と契約して使い魔になるの、お分かりゴーレムさん」 「ふ…」 「ふ?」 「ふざけるなッ!!」 「ひゃぁっ!!」 桃髪の少女、ルイズの前で腕組みをした彼は一喝した。 「貴族だか何だか知らんが俺はそんなものに従う義理もなければ理由も無い、さらばだ」 ぽかんとする一堂を置いて彼は彼女達を背に歩き出す。 「ちょ、ちょっとどこ行くのよ!」 「旅の続きをする、ラクロア王国のある方角はどこだ?」 「ラクロアぁ?そんな国小国でも聞いた事無いわよ、アンタどっから来たのよ?」 「俺の方こそ聞くがトリスティンとはどこの地方の国だ? 俺も長い間旅をしているがこの国名は初めて聞いた」 「ハァ?喋るゴーレムだから知識があるかと思ったら全然当てにならないじゃないのよ」 今のやりとりで彼は心の中でとても引っかかりを感じた。 「(待て、いくらなんでもラクロアを知らないのはおかしいぞ! ナイトガンダムに纏わる数々の伝説の発祥地、ラクロア騎士団といえば かのアムロ騎士団長をはじめ人間、ユニオン族様々な腕利きの騎士を輩出した かなりの知名度を誇る王国!人間族でもユニオン族でも知らぬはずが無い!)」 彼の中で思考が加速する、彼女が挙げる全く知らない国、自分の挙げる国を全く知らないという彼女。 自分の中の、あまりこうだと決定したくない答えを確かめるため彼は彼女に聞いた。 「…ここはスダ・ドアカ・ワールドではないのか?」 「何それ?知らないわよ」 決定的である。この返答から導き出される答えは一つであった。 「俺は……異世界に来てしまったというのか!」 「ミス・ヴァリエール、早くコントラクト・サーバントを。 今日の召喚は貴女が最後ですので早く終わらせなさい。」 「はーい…仕方が無いけどゴーレムならまぁ、抵抗無く出来るかしら? 我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール 五つの力を司るペンタゴン、この者に祝福を与え我が使い魔となせ」 これからどうしようか考え事をしている後ろでなにやらルイズとコルベールが喋っている。 使い魔と聞こえたのでまだ自分を使役しようと算段しているのであろう、と彼は考えていた。 「だから俺は使い魔なんかやらな…」 「いい事?ゴーレムとはいえこんな名誉な事、あるもんじゃないんだからね」 彼が断りながら振り向くと何故か顔が赤いルイズが彼の口?のような赤い出っ張りに そっ、と口をつけた。 「なっ、何を……すっ、ぐああああああああっ!!」 今まで感じたことの無い痛みを右腕に感じた彼は思わず呻きを上げてしまう。 「はい、おしまい。全くゴーレムの癖に痛みまで感じるなんて何なのかしら?」 「ぐっ…はぁ、はぁ…」 「珍しいルーンだね、後でスケッチさせてもらうよ」 近寄ってきたコルベールがそう言うと彼の右手を持ち上げてまじまじと見つめる。 確かに彼の右手には何か紋様のようなものが刻まれていた。 「契約完了ね、ゴーレムさん」 「だからゴーレムじゃない!俺はゼロ、ユニオン族のゼロガンダムだ!!」 かくして異世界からの来客、ゼロガンダムは 半ば強引に少女・ルイズの使い魔にさせられたのであった。 ――――――――そのはるか上空、浮遊大陸さえ手に取るようなぐらいの高度で“それ”はいた。 「頼んだぞ…正義の雷、聖龍の騎士よ…いずれ時満ちれば、再び舞い戻ろう……」 悠然とどこかへ飛んでゆくそれは、黄金の龍であった。 前ページ次ページルイズの魔龍伝